【知床・羅臼】流氷クルーズおすすめ装備 冬の北海道撮影対策
-10度の中、遮るものが何一つない海へ繰り出していく流氷クルーズ。
経験したことのない方だと「どんな機材を持ち込めば良い?」「防寒対策とかって?」と気になる方もおおいのではないでしょうか。
今シーズンだけでなく、来シーズンにも向け、皆さんの準備のお役に立てればと思います。
■撮影機材は選ぶべし!
「持ち込めるだけ持ち込めば失敗しないだろう」
答えとしてはYESなのですが、オススメはしません。
と言いますのも、船内で自由に動けるかはわからず、機材繰りがが上手くいく保証が限りなくできないのです…。
観光船はある程度大きいのですが、通路はすれ違うのがやっとのほど。冬場は特に厚着になったりもするので余計に幅をとりますしね。
足元にカバンを置いている方もいますが、大抵はクシャっとするようなバッグ。大きなカメラバッグを置いていると、踏まれたり引っかかっての転倒などトラブルになる恐れがあるので、モラルとして遠慮した方が良いと思います。
「他の場所に置いておいて交換しに行く」ということもできますが、場所を離れると他の方が入ることもあるのであまりオススメしません。
となるとせいぜい2セットまでかなと。
私は「長玉・単焦点(500)」と「ズーム(100-400)」の2セット。
広角でも魅力的なシチュエーションはありますが、2セットを持ち込むなら広角はお休みですかね。
ただ、全員が長玉単焦点をお持ちではないでしょう。
なのでそのような方は、ぜひ広角レンズを!
縦に横に、ダイナミックな写真を!!オジロワシ・オオワシは翼を広げると2.5mほどにもなりますから、広角でもしっかりインパクトがあるのでご安心ください。
■ここは冷える。気を付けたい防寒対策
ブリッジ(観光船の中にある部屋)で暖をとれたりもしますが、撮影していると中に入っている時間が惜しいと思う方がほとんど。
なので、約2時間外に出ずっぱりというシチュエーションも。
しっかりとした防寒対策が必要です。特に早朝便に乗られる方は絶対重要!
オーバースペックくらいがちょうど良いのです。
手(指先)、顔、足の裏はどうしても厚着が難しいので特に冷えます。
「手(指先)の防寒」
操作性の良い手袋は防寒効果が低かったり。ミトン型は暖かいけど、カメラの操作性は悪い。
私のおすすめはコチラ!
Vallerret Skadi ジッパーミット
これ以外のオススメは電熱ヒーター機能がある手袋。ただ、少し厚みが出るので操作性に難があります。
コストを少しでも抑えるのならカイロ(電子なども含む)がマストですね。
「顔回りの防寒」
耳も冷え冷えに。ほっぺも冷え冷えに。顔真っ赤という人もよく見かけます。
なので、ネックウォーマーはあって損はないでしょう。
耳当てなどでも良いと思いますが、何かの拍子に海へ落ちてしまうことも。
そのようなトラブルにならないためにも、ネックウォーマーがオススメです。
マフラーやスヌードでも問題ないと思いますが、巻き直したりするのは、周りの人との距離感が近いこともあるのであまりオススメできません。
■流氷クルーズってどんな感じ?
■男性も女性も関係ない。保湿のススメ
強い風が吹かなくとも、風を受け続けます。
顔は全面を隠し切れないこと、手はスマホ操作などで素手になってしまう場面も。
唇や指先の乾燥が馬鹿になりません。
リップクリームやハンドクリームを持ち込むこともオススメします。
意外と気が付かないのは目の乾燥。
保湿系の目薬などもあると下船後も快適な時間を過ごせることでしょう。
■冬の日差しにご注意を!
流氷や海の照り返しもあるので、冬の日差しは危険です。
日焼け止めクリームも大切なのですが、アイウェア(サングラス)などがあっても良いでしょう。
■観光船?それても船外機?
いま羅臼で体験できる流氷クルーズは2つのパターンの船があります。
それは、観光船と船外機。
メリット | デメリット | |
観光船 | 揺れが少ない、風雪から逃れられる場所がある、流氷に接触するほどの距離感まで寄れる、船上で移動しやすい、トイレがある | 乗客が多いとスペースが限られる、船外機より目線が海面から遠い、流氷を見上げるような構図を作りにくい |
船外機 | 乗客が少数なのでパーソナルスペースを確保しやすい、観光船より目線が海面に近い、流氷を見上げるようなダイナミックな構図を作りやすい | 揺れが大きい、常時風雪を受ける恐れがある、流氷に接触すると危険なので流氷から少し距離を保つ、船上で移動できない、トイレがない |
どちらもメリット・デメリットと言える要素があります。
どのように楽しみたいかに合わせてお選びください!
■どこから船に乗るの?
事業者によって集合場所や時間が異なります。
基本的には、前日に案内が予約者のもとに入るので心配は無用です。
また受付時間は、乗船時間(出港時間)のおよそ30-45分前に完了しているようになります。
時間に余裕のあるスケジュールを組みましょう。
次の位置図では、観光船事業者でも、知床ネイチャークルーズ、ゴジラ岩観光、知床・羅臼観光船はまなす、北の知床観光の駐車場をご案内します。
次の位置図では、アルランⅢ世の乗り場をご紹介します。
■晴れなきゃダメ?そんな心配は不要な流氷
流氷クルーズはいろんな楽しみ方があると思っています。
①朝日
国後島方面から昇る朝日を背に海鷲を撮影するというもの。
早朝便に乗られる方にとって1番求めるシチュエーションでしょう。
これは、国後島側が晴れていないと出合うことのできないシチュエーションになります。
なので、一番条件が厳しいとも言えます。
②朝焼け
オレンジ色やピンク色に色づく、空や海とともに海鷲を撮影。
このシチュエーションは、朝日が昇るシーンを拝めなくても、また、空に雲がかかっていても薄い雲であれば出合えるシチュエーションです。
暖色と海鷲との組み合わせも①と同様に早朝便ならではの光景です。
③青空
さわやかな青空と海鷲。
海鷲のディティールをしっかりと撮影したい方には待望のシチュエーション。
また、流氷が水色のように見えるためにもある程度の光量が必要となるので、おすすめです。
早朝便だと帰り際に出合えるシチュエーションですが、おすすめは早朝便以降の時間帯。
ノイズを抑えたい、アクティブかつ繊細なシーンを撮影したいという方にとって待望のシチュエーションになることでしょう。
④降雪
冬の厳しさを感じるようなシーンを目の当たりにしたい方に、うってつけのシチュエーション。
少しでも日が差し込めば、キラキラとした玉ボケにもなったりと幻想的な写真を撮れることも。
⑤曇り
海鷲の鋭さを撮影したい!という方にはオススメ。
明るい写真ではなく、精悍さを醸し出すには曇り空は最高の材料だと。
もちろんどんなシチュエーションでも撮影できるでしょうが、グレーの雲を背景に鋭い視線などが際立ちます。
曇り空という光がきつすぎない条件下だと撮影しやすい印象です。
どんなシチュエーションでも楽しむことができるので、天気に一喜一憂なされることなく、「どんな天気でも楽しめるぞ!」ということをお伝えしたいと思います!